粉末成形で使用される3種類の金型の名称と、それぞれの働きをご紹介します。金型の形状はさまざまで、メーカーによっては特注にも対応しています。本記事では、特注に対応するメーカーも併せてご紹介します。
粉末成形に使われる金型は、上下のパンチ、ダイ、コアで構成されています。
パンチは被加工材を加圧・圧縮するパーツで、雄型とも呼ばれます。粉末成形では製品の密度を均一にするために両軸成形を行う場合が多いため、上パンチと下パンチが使用されます。ダイは被加工材を充填するパーツで、雌型とも呼ばれます。コアは、製品の内部形状を形成するパーツです。
金型は、丸型や角型、リング型のほか、歯車状(スパーギヤ、ヘリカルギヤ)、多角形、アシンメトリーなどの形状も制作が可能。圧縮方向に段差をつけることもできます。
粉末成形では、精度の高い金型を使うことによって、成形品を焼結後に削る必要がないという特徴があります。ただし、複雑な形状では、金型の精度をあげるために高い技術が求められることから、特注品の制作に対応しているメーカーに相談する必要があるでしょう。
小林工業は、各種金型製作、研削・プレス機設計製造、フェライト加工などを事業の柱とするメーカーです。独創的な構造の金型と、それに併せた成形技術をセットで提供しています。
三庄インダストリーは、ファインセラミックスをはじめとした新素材粉末の粉体加工技術や粉末プレス成形技術を専門とするメーカーです。超硬金型の設計製作、粉末プレス成形システムの製造販売や、粉砕機・混合機等の粉粒体加工装置の製造販売などを行っています。
エヌピーエーシステムは、粉末成形用プレスと金型、超高圧油圧ポンプ、油圧シリンダー、ブースター、油圧式ロードセルの設計・製作などを手掛けるメーカーです。
同社は、異形状・割り方といった形状の特注をはじめ、低摩擦や低摩耗性などを持たせるコーティングにも対応。また、両軸成形が容易なフローティングダイも手掛けています。
また、「粉末成形で成形した製品の強度が足らない、割れてしまうなど、製品の不良品率が高い。」といったことはないでしょうか?
粉末成形は、粉末ごとに成形法に微妙な変化をつけなければいけません。
下記ページでは、粉末成形の歩留まりの改善のために、不良品が発生するよくある原因を粉末成形機メーカーの代表に伺いました。 ぜひご参考ください。